事業や商品、サービスの宣伝をしたいとき、広告による宣伝を考えるでしょう。
広告にはいろいろな種類がありますが、広告費用を可能な限り抑えて宣伝活動を行いたい場合、ラジオ広告がおすすめできるかもしれません。
ラジオ広告の効果やメリットを紹介していきます。
ラジオ広告とは
ラジオ広告またはラジオCMは、ラジオで流れる音声広告のことを指します。
ラジオは、テレビ、新聞、雑誌と同じくマスコミュニケーションにおける主要な4つの広告媒体です。
これらの広告媒体は、テレビの普及以降、長期にわたり、他の広告媒体と比較して桁違いに大規模な媒体として機能してきました。
現在においてもラジオ広告のほうがTVやネットより、成績の良い商品・地域が存在します。
多くの情報が発信され、多くの人が情報を入手する手段として広く浸透しています。
ラジオ広告の種類
ラジオ広告には、どのような種類があるでしょうか。
ラジオ広告は、配信方法などにより大きく2種類に分類されます。
タイムCM
タイムCMは、ラジオ番組の枠内で放送されるラジオ広告です。
ラジオ広告を放送する番組のスポンサーとして広告を出します。
聴取者(リスナー)の多い番組枠内で広告を流せば、多くの人に聞いてもらうことを期待できます。
また、番組によっては1社のみのスポンサー企業と契約する場合もあり、番組内で自社の広告のみを流せるため高い広告効果を得られるでしょう。
スポットCM
スポットCMは、曜日や時間帯を自由に選んで放送することができるCMです。
タイムCMとは異なり、特定の番組を指定するわけではないので、さまざまな番組のリスナーに聞いてもらうことができます。
自社のターゲット層が多く聴取している曜日や時間帯に配信することができれば効果的です。
配信方法の種類
また、これらラジオ広告の配信方法は、インフォマーシャルと、収録型に分けられます。
インフォマーシャルまたは生コマーシャルは、ラジオ番組の放送中にパーソナリティが原稿を読み上げて商品を紹介する手法です。
パーソナリティの手元に商品がある状態で放送されるため、番組との連動性が高く、番組リスナーにも興味を持ってもらいやすいです。
(パーソナリティが商品を紹介してくれる)
放送形式上、タイムCMでの配信方法となります。
収録型では、予め収録した広告をCM枠で配信します。
一度制作してしまえば使いまわすことができます。
パーソナリティの個性や調子、評判などの影響を受けずに広告を配信することができます。
(クライアントが商品を紹介する)
ラジオ広告のメリット
次にラジオ媒体の特徴と、ラジオ広告のメリットを確認してみましょう。
ラジオは、聴覚的な情報媒体です。
そのため、他の作業を行いながらでも放送を聴くことができます。
テレビでは、テレビに集中しているためCMが始まった途端に別のチャンネルに変えることもあるでしょう。
録画であれば、CM部分はスキップもできます。
ラジオであれば、別の作業をしながら聴いているに過ぎないため、CMが流れてもわざわざチャンネルを変えない傾向にあります。
テレビの広告と比べて、リスナーに届く確率が高いことはメリットと言えます。
また、ラジオはメールやはがきによりパーソナリティと話題を共有できるため、テレビタレントよりも親近感を持ちやすいと言われています。
(声は自分の中で人物を想像して聞くので記憶に残りやすい)
番組中にパーソナリティによって紹介されるインフォマーシャルであれば、番組の一環として自然な流れで宣伝を聴いてもらうことができます。
親近感のあるパーソナリティから紹介されることによって、商品に興味を持ってもらいやすいこともメリットでしょう。
ラジオは、時間帯によってリスナー層が分かれていることが特徴です。
これは、ラジオを聴く習慣のあるリスナー者が多いことでもあります。
近年、インターネットの普及に伴い、スマートフォンなどでもラジオを聴くことができるようになりました。
こういったラジオのお手軽さも、ラジオを習慣化しているリスナーが増えている要因です。
テレビを見ないがラジオを聴く習慣があるなど、テレビ広告とは異なる層に対する宣伝を行うこともメリットです。
ラジオショッピングについて
ラジオ放送を利用した宣伝方法としてラジオショッピングというものがあります。
ラジオショッピングは、ラジオ放送を媒体として放送されるショッピング番組です。
ラジオ局、またはそのグループ企業が行うものと、外部の通眼会社などが広告枠として放送枠を購入し、自社商品を販売するスポンサー通販に分けられます。
ラジオ番組のパーソナリティと、通販会社の社員が話しながら商品紹介を行い、販売する形式が多いです。
ラジオショッピングのメリットは、広告制作費用が殆どかからないことにあります。
プロに依頼してトークをお願いする場合や原稿を作ってもらう場合には費用がかかります。
しかしラジオショッピングの原稿は、通販会社が作成した方が良く、トークに関しても社員の方がリアルに商品を伝えることができます。
また、地方のラジオ局などの場合、比較的安価で放送枠を購入できます。
資金に余裕のない会社でも利用できることは、大きなメリットです。
ただし、ラジオショッピングの放送が行われる毎に自社社員の出演が必要となることや、効果的な宣伝ができた場合、その直後に問い合わせが増えるため多くの受電スタッフが必要となることはデメリットといえるでしょう。
それを解消するためにラジオショッピングの出演代行をしてくれる企業や代理店、またフリーランスの方もいます。
経験や知名度、露出度などにより価格がさまざまですが成果報酬型で引き受けてくれるところもあります。
依頼する際には条件面もさることながら出演してくれる方が実際にラジオショッピングで話している音源などを事前に確認するといいでしょう。
ラジオ広告に期待される効果
ラジオ広告は、テレビCMと異なり、視覚的な情報を必要しないので、ドライブ中など何かをしている最中に広告に接触することができます。
また、Youtubeなどの動画サイト内の広告と異なり、広告をスキップすることができません。
これらの特徴から、次のような効果を期待できるとされています。
リーセンシー効果
リーセンシー効果は、購買行動の直前に接触した広告が商品選択に与える影響のことです。
ショッピングに向かう車の運転中にラジオ広告を聴く機会があることから、リーセンシー効果が期待できるとされています。
ラジオとインターネット
ラジオは、聴取率の低下と若年層の聴取者の減少という大きな問題を抱えています。
インターネットが普及し、マスメディアの広告費減少に対して、インターネット広告市場は拡大してきました。
その中でラジオ広告は、インターネット上に同形式の音声メディアという競合がなかったため、広告市場サイズに大きな変化はありませんでした。
近年では、ワイヤレスイヤホンやスマートスピーカーの普及により、音声メディアの市場に世界的な成長が見られます。
ラジオもその影響を受けており、音声アプリやインターネットラジオなど、新しいデジタルメディアとしての可能性を広げています。
インターネットにおけるラジオ広告は、ユーザー単位での広告を出しわけることができるため、ラジオ放送とは違った効果を期待できるでしょう。
まとめ
ラジオ広告は、形式を選べば比較的安価で出すことができるため、広告費を抑えたい事業者でも手軽に利用することができます。
また、ラジオにはテレビ広告など他の媒体とは違った利点があり、他の広告と併せて打ち出すことでも高い宣伝効果が期待できます。
また、作業をしながら聴取しやすい特性上、聞き流されてしまう可能性があることや、若年層にアプローチしにくいことなど、その特徴を理解した上で運用が重要となるでしょう。